Syrup16g HELL-SEE ライブ

syrup16gのツアー初日に行ってきた。初日に行くというのは私にとってすごく珍しく、千秋楽に行くのが常だった。初日の良さって言えば、演者の体力が残ってることと、ネットですぐネタバレを検索してもダメージがないことだと思う。

読み返したら曲とかじゃなくてほとんど自分の気持ちに触れた文章になっていました。

 

豊洲には馴染みがなく、全部が整えられている街だと思った。町じゃなくて街。好きな女の子のお姉さんがここに住んでいるらしいがなんか遠い存在って気がした。

 

私は「北風と太陽」で言ったら自分のことを北風のほうだと思っていて、もし今回のツアーをどちらかに例えるなら私にとっては太陽みたいなライブだった。

アルバムそれ自体は秋口の風みたいにひんやりしているし、ダウナー系なんだけど、最後の曲で全部持っていかれてしまった。私の日常とか最近思っていたこととかじんわり溶かしてくれるような音楽だった。

素晴らしい音楽の前に言葉を尽くしても無力だと思った。

一度に幸せがくるのはこわい。だから「一度にそんな幸せなんか手に入るなんて思っててない」のだろう。でもきっとそういう時もある。もちろん小さな不幸は編み込まれているかもしれないが、幸福が必ずそこにあるとき逃げ出してしまいたくなる私にとってでもその幸福に立ち向かいたいと思わせてくれる歌だった。

 

最近の私は薬の影響か精神が悪いのかわからないが、悲しみが大きくなりすぎない代わりに楽しいことや嬉しいことも前みたいに楽しくなくなってしまった。

具体的にいうと好きなアーティストのライブに行っても感動できなかったり、ちょっと高価な贈り物をもらっても嬉しいという気持ちがあまり湧いてこなかったり。嬉しい!より、嬉しいことはもうこれで一区切りだ終わりなんだなというようなことを思ってしまう。

syrup16gのライブは曲を聴いている間、自分の今の生活の輪郭が浮き彫りになってくるような感じがあって、その時々で沁みる音楽が違うし感想も違ってくる。

ただ、20年前のアルバムのツアーということもあって、私は「ex.人間」への思い入れが半端なく、泣いてしまった。

以前も書いたが、体調悪いときって何を食べていいかわからず、選びがちなのがお蕎麦で、あのつらかったときにこの歌に救われていたことを思う。

「少しなんかいれないと身体に障る」って言ってくれる彼女はいなくても、syrup16gの曲があった。

 

ライブっていうか集いみたいに、何歳になっても、ギター上手く弾けなくても手挙げる体力なくなってもまたライブで集まれたらそんな幸せなことはないと思う。

同じ会場にはいないけどいずれこのライブを聴くであろう人のことを思った。

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お誕生日おめでとうございます。今後も三人での活動を応援しております。ありがとうSyrup16g