深夜高速からアカボシ

悲しい気持ちを思い出したのだ。

最近やたらと旅行に行くこと考えている。新幹線でちょっとリッチに、ローカル線やバスでゆったりした旅なんていうのも素敵なのだが本当は自分で免許をとって深夜高速を走りたい。お気に入りの音楽を流しながら、いつもよりスピードを出して、誰も知らない街に出かけたい。

昔、友達に「免許を取りたい」と話したら「精神的に不安定な人はあんまり取らないほうがいいよ~」というようなことを言われた。もっとやんわりとした言い方だったかもしれない。けれど、私は傷ついたのだ。心臓がどくんっと痛くなった。この先もこんな風に言われたり、相手の言ったことをまじめに捉えすぎたりして傷つくのだろうか。心が不安定だったらできないことがたくさんあるのだろうか。悲しくなった。

 

誰かといると無性に寂しくなる時がある。ひとりでいる時よりももっと孤独な寂しさ。となりにいる人と私は一緒にはなれないのだと、ひとつにはなれないのだという苦しさ。

 

最初からキスをされないより、キスをされたあとに「愛していないんだ」と言われるほがずっと寂しいと私は思う。

 

深夜高速を走りたい。青春ごっこを続けたい。ヘッドライトの光で私はどこまでいけるだろう。