ここではない、ここにしかない、どこか

いつも読んでいる文章に「ここではないどこか」について書かれていて、驚く。私も同じようなことを考えていたからだ。

先日、私はある詩人について「彼はいつも、ここではないどこかを求めている気がする」と書いたのだ。しかしたちかえってみると、そう考えていたのは私自身ではなかったか。ここではないどこか、私ではない私を求めているのは私ではないか。それが詩を読んだときの感想に反映されただけではないのか…そう思った。

じゃあ作品を受け取る力は全部私自身の中にある?それはちょっと、恐ろしいような気もする。気もしてばかりの日々。

しかし一方で、銀杏BOYZの峯田がエンジェルベイビーという曲で「ここにしかないどこかへ」と歌っているのを聞いて感動したのだ。「ここにしかない」のか。私もここでもう少し頑張ってみるかな、とストレートな感情が湧く。

 

今日は肉を食べ、アザが大きくなったのを見て驚き、お金をもらった。人と会って二万円。こう書くとずいぶん悪いことをしているようだ。文章から全てを読み取ることはできない。信じすぎないこと。

何となく、疲れている。

死にたいとはまたちがっていて

病んでいる頭のいい人の文章はとても魅力的だ。びっくりするくらい美味しい。何度も読み返してしまう。私の文のようにブツブツ切れていなくて、観念的なところと具体的なところがうまく混ざっていて、きちんと整列している。女の子のこと、お金のこと、食事のこと、生活のこともちゃんと書いてあるのにどこか温度がない不思議な文章。一生読み続けていたいから一生書いていてほしい、と思う。でもそういう人はある日突然ブログを消して姿をくらますことが多い。星は嫌というほどついているので、私は悔しくなってつけない。あなたの文章のこと大好きですけど、私はそれを胸の中にしまっておきたいのです、とくだらない純愛みたいなことをひとりでやる。あなたですよ。

私は元気です。死んでないです。死んだのは他のものです。でも失われてしまったわけではありません。私はどこかに行きたい。しばらく何もないところで、知らない人と過ごして、またふらりと戻ってくることができたならどんなにいいだろう。

めぐる

昨日と今日の夜、とにかく泣いた。ティッシュを何十枚も使って泣いた。昔のことを思い出したり、昨日のことを思い出したりして。

何日か前にも書いた気がするけど、早く嫌いになってほしいなって思った。できることなら早く手放してほしい。私のこと、途中でばいばいするならいますぐにそうしてほしい。

私はずっと反省とか後悔をしてたつもりだったけど、今日ある記事を読んで、それはただ自虐をしていただけで、一歩も前に進んでいないのだと思った。自分のことを責めたってなんにも変わらないんだよ。考え方を変えなくちゃ。

私は過剰に期待をしすぎるし、感じすぎるし、見栄っ張りだ。でもきっと良いところもあるはず。自分をほめてあげよう。私は自信を持ってないということを自信にすればいいのかもしれない。

 

やらなければいけないことをスルーしながら、2日連続でステーキを食べても幸せでない日々。おかしいね。美味しいものを食べなくても、一緒に笑ったりとか、映画見て感動したりとか、そっちのほうが良いね。私は、そっちのほうが好きだな。誰かを傷つけず、自分が傷ついて生きていけば良いと思っていたけど、やっぱり自分が傷つくのも嫌だな。本当に子どもだな。

 

同じところをぐるぐるしていますが、現実の私はたぶん少しずつ変わっていっていると思う。人への愛情の持ち方とか。世界の仕組みはわからないけど、わからないままでやっていくというのも悪いことじゃない。分散させることは大事だ。持ちきれない愛情を分散させて、情熱をいろんなところに傾ける。そしてバランスを取る。私はなるべく優しく生きたい。愛して生きたい。誰かのことを愛し、目の前にいる人のことを深く愛したい。それに関しては間違っていると思ったことはない。

私は誰かに望まれている人間ではないかもしれないけど、きっとそのことが少しでも気にならなくなる日を信じて。大丈夫だよ。いつかきっと、また巡ってくる。

結局それは全部は手に入らないし、永遠には続かない

他人の家のシャンプーのにおいがまだ取れない。風の噂で彼はいまソウとウツのウツなのだと聞く。でも自分でわかってるなら大丈夫だよ、と心の中で呼びかける。

 

バイトとも言えないようなバイトをしている。お給金で何を買おうかなと考えたが、特に欲しいものもなかった。貯金しよう。

 

美容室とか歯医者とか行かなきゃいけなくて、それが終わるとまた次の課題。いつもいつも忙しいね。いつ終わるんだろう。

 

何も浮かばない。毎日頑張ってる手応えが欲しい。手触りが欲しい。キーボードを打っていると安心する。体温が欲しい。

 

嬉しいこともあるけれど、でも、結局それは全部は手に入らないし、永遠には続かないから、じゃあ最初から与えないでくれと思う。

「あんたが全部あたしのものにならないなら、あんたなんていらない」なんてことをエヴァのアスカが言っていたけど、本当にその通りで、私は子どもだから全部欲しい。全部無いと悲しい。全部が完璧であって欲しい。完璧でないものはつらい。だから自分がつらい。完璧でない自分が生きていることは、謎だ。疑問だ。おかしなことだと思う。

あなたのことが大すき。

潮の満ち干きのように

すき、とか

きらい、とか

行ったり来たり

 

オールをこぐ手に

がかさなって

そのあいだだけは

おなじ方向をみていられる

目的地についてしまえば

あなたはまた

瞳を泳がせる

 

白いワンピースを翻して

ももが空気に触れる

かかとについた土も

気にせず

その視線だけが

青く

閉じ込められている

 

遠い昔のパーティー

人波のなか

今日が一番良い日だと言った

思い出に恋したあなたは

海色の瞳を

いつまでも手放せないままで

 

 

「いままで出会った人の中で、あなたのことがいちばんすき」

あなたの瞳に映ったわたしを

何度も

なぞるようにして

みつめていた

 

「だいすき」