好きな人の、好きな人

美しい人の顔が似通ったものであるように、頭の良い人の文章も似通ったものになるのかもしれないと思う。具体的に、景色や事象や心情をきちんと描写して、なにひとつとりこぼすまいと丁寧に打ち込まれた言葉は隙間なく整頓された本棚を見ているようで、気持ち良い時もあれば、気に入った本があっても抜き取っていいのかとびくびくしてしまう時もある。

 

好きな人の好きな人について考える。好きな人の好きな人をみつけるとついジロジロと見てしまう。この人、白いハイネックのセーターなんか着てさ、村上春樹の主人公気どりなんじゃないの?なんて、着ているものにすら難癖をつけてしまう。坊主憎けりゃ、というやつだろうか。

あんな奴やめときなよ、なんて思うこともあるが、その子が幸せならそれでいいかと思い直す。誰かの好きという感情をコントロールする権利なんて、私にも、誰にもない。その人に恋人がいたとしても、その恋人ですら誰かの恋心を否定するなんてできない。好きになることは始まりだし、全部が終わることでもあるからだ。今までの感情全部がスタートしなおすんだ。再構築が始まれば、誰も止めることはできない。

 

最近本当にだらだらしていて、2枚くらい紙を埋める日もあれば、140字で完結する日もある。気力がない。外に出て行く理由がない。私は、生きていることに現実感がない。痛みも苦しみもないことは本当に私が求めていたことだったのだろうか。わからなくなる。

それがまた、苦しみにつながり、しかしてその苦しみは何も生み出すことがない。

ベッドに入った時にふと思い出す人がいることは、幸福以外の何だと言うのだろう

青いワンピースを買ってごきげん。2万円あったらすぐ1万円を遣っちゃうような人生。1万5千円残せたら安定した生活が送れるだろうし、2万円使ったら誰かと話すときのネタになる。それを元手にお金を増やせたなら、人に話せてなおかつ生活も楽になる。私は宙ぶらりん。

 

昨日はまあ体調が良かったのだが、今日はもう打って変ってどん底のようだった。90%か20%しかないのかって、自分でつっこみをいれても、鈍痛が過ぎ去ることはなく。

ただベッドの上で時が過ぎるのを待っていた。夢も見ず、音楽も聞かず、あの人のことも考えなかった。

いつか誰のことも考えなくなってしまう時がくるのは少しこわいな。好きな人、異性でも同性でも年上でも年下でも、自分が好きな人のことを考える時間がなくなるのは寂しいことだと思う。ベッドに入った時にふと思い出す人がいることは、幸福以外の何だと言うのだろう。

 

上手い文章や誰かにほめてもらえる文章を書きたいと思うけど、それよりももっと大事なのは自分が書きたいことを書くことだ。詩にしたいから、エッセイにしたいから、小説にしたいから、短歌にしたいから、だから言葉を編むのだ。そこに一番の美しさがある。

 

最近、体重の増減を気にし過ぎている。昔は本当に何も考えずに好きなだけ食べていた。ラーメンは替え玉していたし、ご飯3杯くらい平気で食べていたし、甘い物やお肉もぺろりと平らげていた。しかし健康と美しさのことを気にするようになってからは、なるべく量を少なく、野菜や果物をとることを心がけている。しかし根底にあるのは自意識のゆがみのような気がして、私もいつか摂食障害になってしまうのではないかと思う。

私は幼いままでいたい。実際、中身はとてつもなく幼いし、教養のない女だ。だから誰かに守ってもらわなければ生きていけない気がする。しかしいつかはそこを乗り越えていかなければいけない。私は守られる立場のままではいけない。体重が軽かろうがなんだろうが、そんなのなんの自慢にもならない。私は善き女、善き人間になりたい。善く生きることを目標に、1日を撫でる。

 

 

ピンク色の悪口

今日はちょっと精神が悪い日であった。

いろいろとショックなことが重なって、精神が乱れ、みんなが私に死ねと思っているような気がした。いや、こういうのって、誰よりも一番そう思ってるのは自分自身なんだけどね、たいていの場合。

中華料理屋で奥に座ってた、ピンク色のTシャツを着た太った男性が私を見て悪口を言っているような気がした。

自分の存在理由などについて思いを巡らせ、少しずつ泥沼にはまっていったのである。苦しかった。今はまあ合法的ドラッグで精神が少しは上向いているが、明日も落ちるだろうし、明後日もすぐ平常心に戻れるかはわからない。こわいけど、一日一日をやっていくしかない。

 

夜はまあ心惹かれる人と電話して、でも私はその人とつながれることもないだろうし、心通わせられるかどうかもわからないから、寂しさと嬉しさが同時にやってきて、後には虚しさが残る。

あなたに触れてみたい、なんて私が言えることではないものね。

何年先にはどうなってるかわからないって言ってくれた人もいたけど、私は今それが欲しくてたまらない。ああ、苦しい。

安心はどこにもない。死んでしまいたい。

決壊

しゅうまつは着実に近づいている

のに妙に明るい音楽を聴いている

ぱちんぱちん、と

指を鳴らしてはしゃぐ夜

その音は

一瞬で何かが終わってしまうようにも

聞える

 

朝が近づこうとも

霧が立ち去るのはまた

別の話で

雨傘をさしても

柄をつたって

僕の手首に

いくつもの

細い川ができる

皮膚の下の感覚があいまいになり

もうひとつの川を

みずから決壊させてしまう

鈍い痛みは

またひとつの川をつくる

 

ぱちんと世界が生まれる

なんていうのは嘘で

夜明けはいつも

しみだしてくる

 

朝は無音を連れて来て

しばらく横たわっていたが

だんだんと

あの音

せまってくる

 

夜明けのにおいをかいで

音の方向をかぎとれ

 

窓を開けると

芝刈り機の音が

耳についたので

ぱちん、と

決壊した

「さよならを教えて」高田望美ルートと目黒御幸ルート、クリア―

さよならを教えて」高田望美ルートと目黒御幸ルートクリア―。残りは二人かーいやーきついっす。

望美はまあ好きな感じのキャラだったんだけど、CGがグロかった…。

そもそも屋上に居る少女が好きなんですよね。屋上系少女といえば「天使のいない12月」のトン子こと透子もそうでしたね。雪緒もまあそうかな。こっちは「天使」がタイトルに入ってますが「天使のいない」ですからね。さよ教は天使がいるからこそいろいろ面倒なことになるし、天使はいないんだよってことを認識しなきゃいけないんだけど、そこにも至らないという。そういう意味では鬱度が上なのは、圧倒的にさよ教でしょうね。そもそも天いなは鬱ではなかった。ちょっとばかり暗めというか。でも音楽とCGが綺麗だし、エロゲ入門にはいいんじゃないかな。キャラも可愛いし、始まりはなかなか衝撃的で、今でも覚えてます。

 

目黒御幸はなんだか自分と重ねてしまってつらかった。図書館と本が好きで内向的な少女。

そして毎度毎度天使様の言葉がつらい。ところどころはしょっていますが大体下記のような感じ。

「結局、先生は逃げて行ってしまうんです…
先生は、自分が一番大事なんです
ちゃんと見て欲しかったのに…
先生は自分のことが一番好きなんですよね。誰でもそうだから仕方ないけど…
自分に似た相手が一番好きだから…簡単に理解できる、自分の力量では把握できる相手にしか心を開けないから…
嘘。可哀想な自分を、でしょ?自分に似た相手に自分の理想を投影して、理屈だけの世界に逃げ込んで安心してるんです
自分の手の届くところに、自分の思い通りになる相手を閉じ込めて、自分以外の何かを救うフリをするんです
先生に、私のこと、ちゃんと見て欲しかった…」

私に言ってるのか?私を責めてるのか?私はそんな…私はただ…と言い訳したくなるような、もう何も言い返せないですよ、こんなこと言われて。好きな人にこんなこと言われたらもう、どうすれば。

 

次のルートでは彼女のことをちゃんと見られれば良いのですが…。